あのんの辞典

 

 

「ひ」

 

 

【火遊び】(ひあそび)名詞 子供は火を使う火遊びをするが、大人はどちらかというともっと水っぽい火遊びをする。

 

【被害妄想】(ひがいもうそう)名詞 被害の事実がないにもかかわらず被害の存在を主張する病気。精神科を受診して治療する場合と、日本政府を相手取って訴訟を起こす場合がある。ただし、職業的被害妄想患者と日本近隣の特定の国家の場合は詐病の疑いもある。

 

【比較優位】(ひかくゆうい)名詞 この理論を人の行動選択にあてはめてみた。以下は素人の思いつきである。すなわち「才能のある人はその才能が導く先へ進めばよい。凡人は背伸びをしないで能力的に楽にできることをすればよい」。難しいことのできない凡人のわたしなら、さしずめこの辞典を書き続けることぐらいであろうか。あと、スーパーの安売り品の確実な購入とか町内会で割り当てられた用事とか。(→注釈

 

【樋口一葉】(ひぐちいちよう)人名 小説家。残念なことに小説だけでは食べていけなくて売春もしていた。売春を一概に悪いとは言わないが、このような人物をなぜ紙幣の顔にするのか日本政府の意図がわからない。

 

【悲劇】(ひげき)名詞 考えたくもない悲劇については、それがやってくるかこないかより、いつやってくるかを考えたほうが建設的である。そうすれば次に何をすればよいかを教えてくれる。

 

【秘訣】(ひけつ)名詞 ばかや低能を騙すことに痛痒を感じない神経を持ちあわせて生まれてきた者を平気で雇用できる能力がある者と同等の行動をすること。

 

【被差別】(ひさべつ)名詞 弾左衛門に関する本を読んでいた。著者はある思想的傾向を持つ者であった。歴史的事実の記述は学術的であったが、「被差別」という用語の使用は偏っていた。すなわち、「排他的独占権の所持」を「被差別」と言っておるのである。この本の「被差別民」を「特権民」と読み替えても意味が通じなくなるところはほとんどなかった。馬鹿がまちがえた教育を受けた例であるな。(この本の乞胸と願人に関する記述は新しい知見が得られて勉強になった。この点には礼を言っておこう)(→注釈

 

【美人】(びじん)名詞 まず化粧を落とす。次に髪をバリカンで刈って坊主頭にする。実際にそうしなくていいんだよ。仮にそうしたら、という話。それで「美人」であればわたしはその人を美人だと思う。「美人とは素顔の坊主頭」と覚えておくとよろしい。

 

【左巻き】(ひだりまき)名詞 低能とその名呼ばれん左巻き馬鹿に育って親を怨まず(偶成 あのん)

 

【美男子】(びだんし)名詞 伊達順之助は美男子だと思った。

 

【必要経費】(ひつようけいひ)名詞 その不愉快さも必要経費だと思えば、もしかしたら自らの考えの齟齬や瑕疵を発見したりいたらない点を反省する機会を与えてくれる意見に耳を傾けるのもそう難しいことではない。まず、不愉快さを必要経費と考えることができるかどうかだ。

 

【人】(ひと)名詞 生物学的な「ヒト」、および法律的な「人」と、そのときに議論の対象となっている文化的に「人でないモノ」は、ちゃんと区別して聞かないと意味がわからなくなる。

 

【人柄】(ひとがら)名詞 根本的な欠陥や必要とされる能力の不足がないのなら、人を選ぶときは誠実な人柄を基準にするのがよろしかろう。退屈かもしれないが確実で、おもしろくはないかもしれないが安全である。ゆっくりであったとしても確実に安全に歩む者が最後まで進み続ける。もっとも、選ぶ側が誠実でないと選ばれる側からそもそも相手にしてもらえない。

 

【人殺し】(ひとごろし)名詞 これから確実に多数の人たちを殺すことになる人や団体や組織をも指し示す言葉であると定義するようにすれば、この言葉によって指し示される人や団体や組織がどのようなそれらであるかが認知され、このことによって殺される人の数が少しでも少なくなるのではと考えたい。

 

【人のふり見て我がふり直せ】(ひとのふりみてわがふりなおせ)俚諺 隠すためではなく誇示するために首にスカーフを巻く女を見て、内心あざ笑うことをすでに卒業した人たちが行動の指針の一つとしている言葉。

 

【一人旅】(ひとりたび)名詞 期待していた出来事が起こらなくても、なぐさめてくれる人のいない旅のこと。

 

【暇】(ひま)名詞 しなければならないことがある人は幸せである。少なくともそれは誰かのためや自分のためになる。暇で何もすることがないと言う人は、しなければならないことをあえて無視することで、自分以上に誰かを損ねている。

 

【秘密】(ひみつ)名詞 共有する楽しみにふけるといずれ破綻がやってくるし、暴露する快感を味わいたがるとそのうち寄りついてくれなくなる。遊びとして手軽であるにせよ、対価を考えると手段にしないほうがいいようだ。

 

【日めくり同好会】(ひめくりどうこうかい)名詞 同好会の名前です。2017年08月10日当辞典に記載。

 

【百花斉放・百家争鳴】(ひゃっかせいほう・ひゃっかそうめい)名詞 中国共産党が発明した反対者のあぶり出し方法。ほんのわずか自由行動を許し、一定期間がすぎた時点で締切り、そしてその間に共産党に対して文句を言った連中をつかまえて殺してしまう。絶大な効果があったため、それ以降現在に至るまで中国では自分の考えを述べる人はいない。

 

【表現】(ひょうげん)名詞 人は何らかの行為で自らを表現しようとする存在である。創造の方向へ向かうのが通常であるが、その能力のない者はしばしば創造という努力を放棄し、破壊の主体となることで結果への捷径を歩む。

 

【病識】(びょうしき)名詞 医学的病識と社会的病識がある。医学的病識の欠如については専門家に対応してもらうのがよいが、社会的病識の欠如に関しては「おまえ、頭がおかしいよ」とまわりの者が根気よく言い聞かせるぐらいしか方法がない。(→気違い宗教

 

【標準語】(ひょうじゅんご)名詞 規範的標準であれと仮想された言語の一形態。日本語の標準語は日本人であっても専門の訓練を受けないと話すのは難しい。わたしは関西出身でかろうじて「標準語もどき」は扱えるが、ガ行鼻音や母音の無声化が苦手である。アクセントはだいたい大丈夫である。東京に住んでいて自分は標準語を話していると信じ込んでいる低能がいるが、その連中のは完全な東京方言ですね。あれ、自分の方言に気づかないのかな。

 

【美容整形】(びようせいけい)名詞 擬態を戦略として取り入れた世界に住む人たちが喜んで真っ先に選択する手段。しかし同時にそれが最後の手段であることは笑えばいいのかあわれめばいいのか。

 

【平等】(びょうどう)名詞 多くの場合、権利義務を個々の実情にかかわりなく強制するための概念として使われる。他人に文句を言うときをのぞいて平等などという言葉を持ち出したりしない、という現状がそれを示している。しかし、よい意味での最低限の権利を主張する根拠であるということを排除するものではない。

 

【ぴょぴょ】(ぴょぴょ)人名 その口から出る言葉だけで自分を第三宇宙速度まで加速できそうな子供。しかしロボットではない。母親の頭には角が生えているらしい。(→注釈

 

【避雷針】(ひらいしん)名詞 導雷針のこと。ある集団にどうしようもない馬鹿が一人いると、誰が責任をとればいいかわからないような失敗は、その馬鹿が引き受けてくれる。

 

【開く】(ひらく)動詞 いつも開きっぱなしだと、利用者たちにとって手軽で便利であろうがあまりありがたみがない。ところが、ふだん閉じていてたまに開くと相手に喜んでもらえる。ただ、てっきり無料だと思っていたのに後で何らかの形で料金を請求されることがある、という点に利用時には注意しておかなくてはならない。

 

【非理法権天】(ひりほうけんてん)名詞 社会の成熟度を判断するのに便利な指標。法を持ち出すことなしに物事が常識的な善悪で判断される社会は平和である。何事も法で攻撃防御しなければならない社会では少なくともその方法を万人が行使できる。独裁国家や国民のほぼ全員が狂人であると判断せざるを得ないような国家では法に気休め程度の意味しかない。そして歴史がこの世界の意志を忖度する。

 

【昼寝】(ひるね)名詞 人類が享受できる悦楽や快感は多々あれど、わたしは個人的にこの昼寝というものを最大限にすばらしいものだと感じている。ああ、この「お昼寝」に匹敵する快楽はほかにどのようなものがあろうか。つまりなにをして「お昼寝」と交換できるであろうか。どちらかを選ぶのであれば人において「お昼寝」が選ばれない場合はおそらくかなり少ないと思うんだけどなあ。

 

【品性】(ひんせい)名詞 人からよく見られたいよく思われたいと思ったり考えたりそのための努力をしたりすればするほど、どんどんなくなっていくもの。

 

【貧富】(ひんぷ)名詞 誰が見ても明らかに経済的に困窮している者のその貧しさを一向に気にしないで生活している様子は人の賛嘆を導く。しかし、誰が見ても明らかに経済的に豊かな者のその贅沢さを意識しないで生活している様子は決してほめられはしない。同じなのにねえ。

 

【貧乏人】(びんぼうにん)名詞 貧乏人を金銭的に窮乏している人と定義するなら、そういう人たちは貧乏人であろう。また、金銭的な貧しさを恥ずかしいと感じる者を貧乏人と呼ぶのであれば、じゅうぶんな金銭を持っているいないにかかわらずそいういう人たちは貧乏人であろう。どう考えるかは人それぞれの勝手である。あなたの勝手であり、わたしの勝手である。