あのんの辞典

 

 

「す」

 

 

【数学】(すうがく)名詞 数学的記述で行う哲学のこと。この学問を学ぶ初期に数学的操作の練習ばかりやらされるので、多くの人はそれが数学だと勘違いしてしまう。

 

【据え膳】(すえぜん)名詞 相手の好意であるときは、なるべく頂戴したほうがあとで波風がたたなくてすむようだ。しかし相手が何かを考えての据え膳だと、できるだけ早く急用を思い出したほうが身のためであるらしい。

 

【素顔】(すがお)名詞 すがほにて惚られたのはつよみあり 収月評『口よせ草』

 

【好かれる】(すかれる)動詞・助動詞 人から好かれようと汲々としている者がいる。たいがいそのような者は誰の助言にも耳を傾けようとしない。もし助言を聞く耳を持っていたら、次のような言葉を聞くことができるだろう。「好かれたいと言っておきながら、なぜ嫌われることばかりするんだ」

 

【好き嫌い】(すききらい)名詞 その人を自分がどう思っているかを簡単に判断する方法がある。即ち、「その人が喜んでいる姿を見て、自分はどう感じるか」。微笑ましかったりこちらまでうれしくなったりすれば、その人のことが「好き」である。不愉快さに類する感情が起これば「嫌い」である。「好きな人」が多ければ多いほど自分も幸せになれる。

 

【すけべ】(すけべ)名詞 「すけべえ」の転。性行動の多様性と知的能力の高さには正の相関関係がある。人間において、想像力は知性の肥沃な土壌で育まれ、性行動は想像力によって地を離れ大空に舞う翼を与えられるからである。即ち、人から「すけべ」と呼ばれることは「あなたは賢い」と言われることと同値である。あるいはそう思い込んでおくと少しは気休めになるかもしれない。

 

【受根抜根】(ずこんばっこん)名詞 ズッコンバッコンに漢字をあてたらどうなるかと五分ほど考えた。まあそれだけだ。

 

【スターウォーズ】(すたーうぉーず)名詞 SF映画の題名。シリーズ物で、第三作目の題名が「自衛隊の復讐」であると聞いたときは、意味がわからなかった。

 

【素直】(すなお)名詞 偏った特定の考え方に無批判従順に従うさま。

 

【住む】(すむ)動詞 ある社会では、聡明な者は社会に寄与する行動が期待される。また別な社会では、賢い者は自己の利益を追求するのがあたりまえであると考えられている。聡明な者や賢い者がそうなのであるから、そこまで至らない者であってもやはり同じ傾向を持つ。さて、あなたの住む社会やあなたはどうだろうか。人は自ら望む社会に住みたがるものである。

 

【する】(する)動詞 男は場所があればするし、女は言い訳があればする。

 

【スローガン】(すろーがん)名詞 主張を簡潔にあらわした短い言葉。示威運動などで「日本人のための日本をとりもどそう」と誰かが言っていたら、わたしもかたわらで即座に「日本人のための日本をとりもどそう」と唱和するであろう。その運動が「日本と日本人のためのもの」であるのなら、ぜひこの「日本人のための日本をとりもどそう」をスローガンの一つとして大きな声で言って欲しい。