あのんの辞典

 

 

「う」

 

 

【受け入れる】(うけいれる)動詞 日本で、日本人に対して「自分たちを受け入れろ」という主張をするある種の非日本人がいる。わたしは日本人の一人として不思議に思う。なぜ、「ここは日本なんだから、日本人に受け入れられるようになろう」との言葉が一度も出てこないのだろうか。

 

【蛆虫】(うじむし)名詞 腐肉を食べさせると第一級の効率を誇る。自国民の大部分を腐肉と同一視している国家では目にすることが日常であるらしい。

 

【嘘つき】(うそつき)名詞 嘘つきのほうがなぜより頻繁に他人を嘘つき呼ばわりするかは、人は何事も自分を基準にして判断してしまいがちであるという人間の基本的な欠点のせいである。「嘘つき」という語彙を使用する人物から遠ざかるようにすれば、嘘つきから騙されることもだんだん少なくなる。ちなみに、馬鹿な嘘つきは普通泥棒になるが、少し賢い嘘つきは普通共産主義者を装う。

 

【うっかり】(うっかり)副詞 それが悪いことと知っていて。

 

【うっとうしい】(うっとうしい)形容詞 問へばいふ問はねば恨むをこがましかかるをりにやをのこ逃ぐらむ  あのん(『伊勢物語』より盗作)

 

【鵜呑み】(うのみ)名詞 わたしは弟子にむかって次のように言うことがある。「いま述べたことはわたしの考えです。知らない人の言うことをそのまま鵜呑みにすることが危険であることはわかっているでしょうが、師匠であるわたしの言うことを鵜呑みにすることも同じぐらい危険である可能性があります。採るかどうかはよく考えて判断は自ら行ってください」

 

【占い】(うらない)名詞 自分の過去および未来の間違いを他人に指摘してほしがる人々が愛好している自慰の方法。

 

【潤い】(うるおい)名詞 ないと困るが、ありすぎると感じなくなる。

 

【右翼】(うよく)名詞 左翼が人類に対する犯罪を行っていることを啓蒙しようとしている人たちのこと。きちがいでないと左翼になれないが、右翼はばかでもなれる。

 

【噂話】(うわさばなし)名詞 他人のまたぐらに関する話のこと。なお、自分のまたぐらに関する話は自慢話と呼ばれる。

 

【運命】(うんめい)名詞 成功よりも失敗、特に致命的な失敗の言い訳に頻繁に使用される言葉。この言葉があるおかげで、今までにどれほどの多くの人たちの心の平安へのすみやかな歩みの助けになったことか。